XYL(キシル)の2014年度学習机を見るために堺の出張店舗に行ってきました!

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XYL(キシル)2014年度学習机カタログ

この記事は2013年9月8日時点の情報に基づいています(2024年1月24日一部更新)

本日、ホテル第一堺で開催されたXYL(キシル)の出張店舗へ行って参りました。

キシル…数年前までまったくその存在を知らなかったんですが、特に昨年度はこちらのブログに広告が自動で表示されることが多く、そのためか、「キシルってどうですか?」と聞かれる機会も増えました。しかしながら、昨年度は結局実物を見る機会を得ることができず、ご質問にも十分にお答えできずにおりました。

そんなわけで今年は早めに展示会のスケジュールを確認して、私のほうのスケジュールに組み込んでおいたのでした。

お昼前に会場であるホテル第一堺に足を運ぶと、駐車場は入場待ちの車の列! (@_@)
ホテルに入って会場の前に着くと、10組以上が入場待ちの状態! w(°0°)w
会場は小宴会場ほどの広さなんですが、バーゲン会場のような熱気で…!

みなさん、ランドセルを熱心に見比べていました (;´д`)ゞ

そう、キシルの出張店舗は土屋鞄のランドセルの販売会と共催なのです。

 

「あれ~、キシルは~??」と、ランドセルに群がる父兄や子供たちの間を縫って会場の一番奥に行くと・・・ありました!

1セットだけ (;´д`)ゞ

1セットしかないもんで、ランドセルに血眼になっている父兄を尻目に、子供たちが群がる群がる!
なかなか、落ち着いて見られる状態じゃありません (;´д`)

ましてや私は「お客様」じゃないですからね。
お客様の邪魔にならないように見せてもらったり、販売員の方からお話を聞かせていただきました。
(※一応、先にお断りしてからお邪魔させていただいた次第です。)

 

キシルの学習机を見た感想

まあ、そんなわけであまり落ち着いて見れる感じじゃなかったんですが、実物を見ての感想は、「まあ、だいたい思った通り。」という感じです。

どこからどう説明していいものやら難しいんですが、キシルの学習机を購入するとしたら、費用対効果などというのは無視して、こういう雰囲気、無印良品的なデザインが好き、という方くらいでしょうか。
学習机に合理性や機能性を求める人にはあまりオススメできません
(むしろ、現代的なライフスタイルを否定する方にこそオススメ。)

デザインの好みを除けば、同じお金を出すなら、他にもっと良い選択肢はたくさんあると思います。

と言うか、率直に言って、この材質、この機能、この品質で、この価格設定は、あまりにも高すぎです。

以上のように私が考える理由を順番にご説明していきましょう。

なぜ、ヒノキ?

まず販売員の方に率直に聞いてみました。

「他社が扱っていないから。」(=他社製品との差別化)

これはたぶん、学習机評論家である私向けの回答だと思います。
本来は香りや木の印象が良いから、という回答が、一般の方向けの回答だと思います。

ヒノキは針葉樹であり、あまり硬い木ではありません
デスクの天板に向くものではないのです。
それを敢えて学習机に仕立て上げるからには、よほど何らかの強い主張があるのかと思ったりもしたんですが、それはさすがになかったようです。

ですからまあ、「雰囲気が好き」という方を除いては、わざわざヒノキの学習机を選ぶ必要はありません。

爪でガリッとやれば、まんまキズになりますし、もちろん鉛筆で突き刺すだけでもキズになります。

また、4本脚という構造上、非常に横揺れがしやすい
ヒノキでなくても4本脚はグラつきが出るんですが、硬くはない木なのでより横揺れがしやすいわけです。

自然塗装(オイル仕上げ)

よほどホルムアルデヒドに敏感なお子様は別ですが、特にそういう傾向が見られない子供にとって、自然塗装はメンテナンスが面倒なだけ、と私は考えています。
(逆に言うと、ホルムアルデヒドに対して過敏な場合は、自然塗装の学習机をオススメできると思います。)

自然塗装の学習机は汚れやすいし、キズもつきやすい
おまけに定期的にオイルを塗り込んでやる必要があります。

ただ一方で、塗装が施されたものよりも、修復はしやすいと言える部分もあります

「濡れた布をあててアイロンを掛ければ凹みが直ります。」という風にご説明いただきましたが、確かにその通り、塗膜があると白濁してしまいがちなんですが、塗膜がなければ塗膜アリよりは容易に修復可能です。

でもこれは素人にはかなり難しいです。
カタログの後ろの方に写真入りで説明されていますが、こんな風にアイロンをベタッとやったらエライことになります(詳しくはカタログ参照)。

実際にその方法で修復をしたことのないような人がそんなふうに説明するのは、ちょっと不誠実だと思いました。

ちなみにこちらはF☆☆☆☆ですから、ホルムアルデヒド含有量が最も少ないランクである一方、ホルムアルデヒドをまったく含まない、というわけではありません。塗装がノンホルムアルデヒドであっても、合板や接着剤には少なからず含まれるということです。

学習机として、未熟

まず、引出しにストッパーが付いていません。ひきだしを全部引き出すと、落ちてしまうということです。

引出が落ちるということはもちろんあまりないのですが、やっぱり子供が扱う以上、そのくらいの安全対策はして欲しいです。ましてや、「そのほうが構造がシンプルなので、保証がしやすい。」という会社都合の説明はどうかと思います。

また、本体引出は箱組み(四方囲い)構造であるものの、袖引出はコの字+前板の原始的な構造
言うまでもなく壊れやすいし、いまや学習机メーカーでそのような構造を持った引出しの学習机を売っているメーカーは皆無です。

他にもあります。

ワゴンの引手が天板上に付いている(くり取っ手)。
ワゴンを引くとき、こんなところに取っ手がついていたら、ワゴンが手前に倒れやすいですね。危険極まりない

ワゴンのキャスターがゴム製の一輪キャスター
DIYで自分で作ったんならともかく、家具メーカーであればポリウレタン製の双輪キャスターを使うべきでしょう。

ゴムって軟らかいので床にキズがつかないイメージですが、実際は一輪キャスターというのは双輪キャスターに比べて床への接地面が少ないのでキズ(押しキズ)がつきやすいのです。

当然、家具メーカーでゴム製の一輪キャスターを採用することは現在ではほぼありません。おそらく、デザインだけでゴム製一輪キャスターを採用したのでしょう。

価格設定が高すぎ

たぶん展示品は、4本脚デスク(M)+机棚 つまみ ロータイプ(M)+つまみワゴン(M)だったと思うのですが、この3点の合計金額は、112,800円。
基本的に定価販売となっています。

一方、カリモクのUtillity(ユーティリティー)を購入する場合、デスクSS3935+ワゴンSS0446+ブックスタンドAS0769で、定価128,730円、実売価は103,000円前後でしょうか。

また、さすがにナラ無垢の浜本工芸はこの値段ではキビシイですが、イトーキのtref(トレフ)ロータイプTH-F65-L52BCなら、本日現在、97,600円からです(しかもLEDデスクライト付き)。

デザインが違うので好みはそれぞれ違うと思いますから、一概に高い、安いと言うことはできないです、また、かたや定価販売、かたや値引きが可能なものを、単純に値段で比較するのも無理があります。しかしながら、あくまで私としてはキシルは非常に割高感を感じます

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コメント

  1. ナッツ より:

    はじめまして。
    来年入学する娘の机をどうしようか、と調べていてるうちに、こちらのサイトを見つけ、過去の記事等も拝見させていただきました。
    はじめは娘の希望でコイスミのキッズコンポマルチを第一候補にしていたのですが、数年後には机とベッドを別々に使いたがるかと思うと、単品の方が作りがしっかりしているのかと考え思いとどまっています。
    そこで、1、コイズミのオルレアかイトーキのカモミール、2.コイズミのデコプリかイトーキのジュエルキュートあたりが良いかと検討しています。
    どちらのタイプもデザインは良く似ていて違いが良く分からないのですが、選ぶときのポイントなどあれば教えてください。
    (個人的にはコイズミのシール付というのが後々汚れそうで気になるのですがどうなんでしょうか?)
    また、ベッドも一緒に購入を考えているのですが、ベッドはコイズミの方がヘッドボードが付いていて使いやすそうかと思っています。
    ちなみに、置く場所は6畳の子供部屋を想定しています。
    アドバイスよろしくお願いいたします。

  2. まる より:

    はじめまして。来年入学する息子の学習机を探しています。
    親としては3年生くらいで、いいかと思っていたのですが、ジィジがどうしてもと言うので、今年中には購入する予定です。
    息子はダーク色でポケモンのマットさえあれば何でもいいらしいです。私はいかにも学習机という形が嫌なので、ユニット形などシンプルなものが良いなと思って、先週は家具屋を覗いてきました。そこで、イトーキのセレクトワン、プレミアムと、コイズミビーノ、あとは堀田木工あたりがいいなと思ったのですが、一番頑丈なのはコイズミさんでしょうか?堀田木工さんはアルダー材で柔らかいのですよね?男の子で活発なので、シンプルで頑丈で長く使えるものを選びたいです。

  3. 収納マン より:

    ナッツさま
    はじめまして^^
    コイズミのオルレアかイトーキのカモミール、コイズミのデコプリかイトーキのジュエルキュート・・・確かにこれらはよく似てますからねぇ(笑)
    これら4モデルについて違いを挙げるならば、イトーキは本体の右引出には全面に仕切板が付いている、またずべてフルスライドレールだと思いますが、コイズミのほうがややスムーズさに欠ける、という印象が私にはあります。
    また、オルレアとカモミールを比べた場合、オルレアはカバ無垢天板、ブックスタンドに小引出付き、カモミールは椅子が選べる、コンセントが取り付けられる、というのがメリットでしょうか。
    デコプリとジュエルキューとを比べた場合、デコプリはコンセント付き、デスクライトの幅が大きい、ジュエルキュートは回転チェアも選べる、とうのがメリットですかね。
    イトーキのほうはまだ手元にカタログがないので正確ではないですが、昨年度のカタログを見る限りはだいたいそんなところかと思います。
    でもまあ、このあたりは基本的に、機能性よりも見た目や色の好みで選ぶものでしょうね^^;
    ベッドについては・・・宮付きか宮無しか(=枕元に棚のあるなし)はもちろんですが、基本的にはこれもデザインの好みでしょうね。
    個人的には、フレームでこの値段というのはちょっと高いように感じます。
    デザインの統一感重視ということであればもちろん同じシリーズでまとめたほうが良いように思いますが、それほどそこまで重視しないのであれば、または良い睡眠を得ることのほうが重要であれば、ベッドメーカーのものを選んだ方が良いかもしれません。

  4. 収納マン より:

    まるさま
    はじめまして♪
    イトーキのセレクトワン・プレミアムとコイズミのビーノの頑丈さは材質的にはほぼ同等かと思います。ただ引出は個人的にはイトーキのほうがややスムーズだと感じるのですが。
    また堀田木工所はアルダー材なので、軟らかいというほどのことはないですが、硬くはない上に、自然塗装風で塗膜が実質的にないのでやはりキズや汚れには弱いです。
    お子さんの色の好みでいうと、コイズミ・ビーノですかね。

  5. T.Y より:

    初めまして。
    今度小学生になる息子に学習机を購入するため、収納マン様のブログを拝読させていただいています。
    質問なのですが、私は浜本工芸の№45タイプの学習机を購入しようと思っていました。
    ただ、この№45タイプだけ天板がオークムクになっています。ナラムクにこだわりを持つ浜本工芸なのに、オークムクを使用していることが気になり、他のタイプの学習机にしようかと思案しています。もし、収納マン様が今年浜本工芸の机を購入する場合、この天板の違いは気にされますか?
    悩みすぎて解決できないので、収納マン様の意見を聞かせてほしいです。
    宜しくお願いします。

  6. ナッツ より:

    収納マン様
    ご回答ありがとうございます。
    今日さっそく家具屋に行き実物を下見してきたのですが、展示されていたのはデコプリだけでした。。。デコプリは確かに可愛く娘の好みなのですが、長く使えるデザインではなさそうなので、対象から外しました(笑)
    オルレア、カモミールは日を改めて下見に行きたいと思っています。
    今日の実物を見て気に入ったのは、カリモクのピュアナチュールとマルニのキャンディです。ピュアナチュールはシンプルで使いやすそうですし、手触りもよくとても気に入ったのですが、ちょっと予算オーバーです・・・。キャンディはデザインは好みなのですが手触りがちょっとざらざらしている感じがして、傷と汚れが付きやすそうで心配です。
    ベッドに関しては、おっしゃるとおり確かに割り高ですね。セットにこだわる必要も無いので寝心地重視で探してみます。
    お忙しいところ、アドバイスありがとうございました。

  7. 収納マン より:

    T.Yさま
    はじめまして^^
    「№45タイプだけ天板がオークムク」!?これ、全然気づいてませんでした(@_@)ご指摘、ありがとうございます!
    浜本工芸はこの十数年、基本的にナラ材しか扱わないメーカーながら、ごくまれに違う材質を使うことがありましたが、オーク材を使ったのは初めてかもしれません。
    ナラ材とオーク材は広い意味ではほぼ同等の材質です。おそらく、ナラ材は産地が中国、オーク材はロシアか北米だと思われます。
    今年度、浜本工芸は価格を5~10%上げてきているようです。なんで昨年と品番が違っているのか最初は不思議だったんですが、一部仕様変更を伴ったり品番を変えることで誤魔化しているようですね。
    とは言え、価格設定が割りと正直な浜本工芸ですから、おそらくは円安の影響などで材料となるナラ材の価格が高騰しているのでしょう。
    ナラ材に代えてオーク材を使ったのも、ナラ材の確保が困難だったためか、コストアップを少しでも吸収しようとしたのでしょう。
    実物を見ていないので何とも言えない部分があるのですが(より正確に言えば、見たけれども気付かなかった)、ナラ材を使っているのは浜本工芸などごく一部のメーカーであり、ほとんどはオーク材です。
    色味、木目の美しさなどの面でナラ材はオーク材よりも優れていると言われますが、正直、私にもよく分からない程度です(苦笑)それよりも個体差のほうが大きいと思いますし、おそらく浜本工芸のことですからオーク材でも程度の良いものを選んでいることでしょう。
    ご自分の目で確認していただき、もし問題ないようであれば、この構造や全体の質感は唯一のものですから、それで良しとしていただければ良いんじゃないかなと思います。
    ちょっとこの点については非常に重要なポイントだと思いますので、私のほうで調べてまたこちらのブログでご報告させていただきたいと思います。

  8. 収納マン より:

    ナッツさま
    確かに、デコプリとジュエルキュートはちょっと幼い感じですね^^;
    マルニ、店頭に並んでいましたか!いまホームページを確認したら、カタログも見れるようになっていますね。
    でもマルニはここ数年、本当にひどい品質になりました。今年度はどうだかまだ触っていないので分からないんですが、あまりオススメはできないですねぇ・・・。

  9. まる より:

    お返事ありがとうございました。連休中に何件か家具屋を回り、子どもがやっぱりビーノがいいと言うので、購入してきました。月末に届くようなので、とても楽しみです!
    ここのサイトを知らなければ、材質のことや引き出しの重要性も知らなかっただろうし、昇降袖ワゴンも買っていただろうし、とても勉強になりました!
    ありがとうございました。
    デスクライトをそのうち購入しようと思うので、またこちらを拝見させて頂きます!

  10. 収納マン より:

    まるさま
    無事に決まって良かったですね^^
    お子さんもさぞ待ち遠しいことでしょう。
    デスクライトの比較記事はまだちょっと先になりそうですので、2013年度の記事なども参考にしてみてください。
    まだ精査できてませんが、たぶん、2014年度はほとんど変わっていないようなので。