学習机の袖ワゴンに天板昇降(リフティング)機能は必要?

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この記事は2012年12月8日時点の情報に基づいています(2024年1月23日一部更新)

今までは袖ワゴンに天板昇降(リフティング)機能が付いているのが当たり前で、付いていないものは機能性が十分でないような印象がありました。しかし、ここのところ、その当たり前がちょっとずつ変わってきたような感じがします。より正確に言えば、原点回帰ですね。「袖はキャスター付きである必要があるか?」というところも含めて、見直されつつあるような気がします。

 

リフティングワゴンのメリット

袖ワゴンに天板昇降(リフティング)機能が付いていることのメリットは、デスク本体と並べることで天板を広く使うことができる、ということが最大のポイントです。

例えば100cm幅の学習机でも袖天板をアップすれば、140cm以上の幅を確保することができます(ノーマルワゴンの場合)。すると、受験勉強の際に多くの関連書籍などを並べることが可能です。

また、上写真のようにデスクと袖ワゴンを横並びにするだけでなく、袖ワゴンをデスクの手前に置くことでL型デスクのようにして使うこともできます。

さらに、袖天板をアップした場合、天板とワゴン本体の間のスペースも、上写真のように有効活用することができます。

以上のようにメリットが多いことから、くるくるメカやピエルナのような天板昇降デスクと異なり、
袖ワゴンの天板昇降機能はブームが去ることなく、定番機能として定着してきたんだろうと思います。

 

置き天板のメリット

ただ一方で、リフティング機能を省くことで生じてくるメリットというのも存在します。

リフティング式だと上2段の引出が同じような浅いものになるところが、カリモク家具の「ボナシェルタ」のような置き天板タイプだと2段目を少し深くすることができるのです。

このように天板がリフティング式ではなく、上から2段目にCDを立てて入れられるくらいの深さの
引出しを備えた袖はカリモク家具や浜本工芸だけでなく、イトーキやコイズミなどにもあります。

袖引出しにCDを入れる必要性は個人的にはあまり感じませんが、引出しの深さがそれくらいあると、通信教育のオモチャのような副教材などを入れるのに便利です。逆に、浅い引出しばかりでは使い勝手が悪いと言えるでしょう。

袖をキャスターで移動してデスク本体に並べると、140cm幅以上になるというのはメリットですが、そもそも多くのお宅の子供部屋にはそんなにスペースの余裕はありません(だからこそ、120cmでも110cmでもなく、100cm幅の学習机が一番よく売れると言えます)。

そんなわけで、どうせ使わないであろうリフティング機能よりも、使うことが予想される深めの引出しがあったほうが合理的であると言うことはできるでしょう。

ちなみに、リフティング機能は子供には大人気ですが、お母さんには不人気だったりします。ガチャガチャと天板を上下させる音が気になるということです。

2024/01/23追記:現在はリフティング金具のコストが高騰しているため、非リフティングにすることで価格を抑えられるというメリットがもっとも重視されています。そのため、非リフティングのワゴンが増えているのです。

 

固定袖(片袖)のメリット

袖がキャスター式で移動可能である必要はないんじゃないかという動きもあります。前述の通り、机の横に並べることができないことが多いし、固定袖のほうがいかにも学習机って感じじゃなくて落ち着いた家具の雰囲気になるとも言えます。

袖リフティングをやめて、キャスター式ではなく固定式にすることで、そのメリットを存分に活かしている学習机があります。そのひとつが、プロパー商品ではありませんが、イトーキのJSD-13L-TBという、ナフコ21スタイルだけで扱っている学習机2点セットです。

2024/01/23追記:現在の「リーモ JSD-31」と同じギミックを持つデスクです。

固定袖を横にスライドさせてその上に補助天板を乗せることで、110cm幅が140cm幅に伸張できるというギミックです。

おっと、こんなマイナーものを引っ張り出してこなくとも、カリモク家具のプロパーに同じようなものがありましたね。

※ギミックの詳細は上写真をクリックしてリンク先ページをご覧ください。

上記のイトーキの110cm→140cmというのは九州が地盤のナフコらしいサイズ展開と言えますが、カリモク家具のスパイオキッズのように100cm→125cmとか、最大で120cmくらいだったらちょうど良いと思います。

 

キャスター付きワゴンのメリット

一方で、袖ワゴンがキャスター付きで移動可能だと、模様替えが楽にできるというメリットがあります。また、普段からの掃除もしやすいということのほうが大きいでしょう。ワゴンは20~30kgくらいありますからね。固定袖だと机を運ぶのが大変です。

キャスター付きなら袖ワゴン天板が固定でも、机の下から引き出すことで机上面を補助する目的で使えたり、足元を広く使うことができます。

 

個人的には今のところは固定袖よりもワゴンのほうが掃除もしやすくてメリットが多いように思いますが、2段目が深めの引出しになるリフティングなしの袖や、見た目が良くて少しだけ幅を拡張できる固定袖もなかなか捨てがたいところですね。

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コメント

  1. アッキー より:

    はじめまして。学習机選びで悩んでいたところ,このサイトに出会って,夢中で読みました。ありがとうございます。おかげで,わずかながら知識も増え,候補を絞れました。イトーキのJSD-13L-TBです(ナフコ21オリジナル)。
    収納マン様の様々なコメントをもとに,今日,現物を見ましたが,新小5と新小3の子ども2人用ということを考え,低学年使用の上棚が不要,リフティング棚より,備付け棚の2段目の深さを重視した結果,やっぱりこれかなと思いました。
    ほんの少し気になったのは,備え付け棚の引き出しの,若干の引き出しにくさが感じられたことです。
    あとは,お値段がやや高めなので,2台同時に買う我が家のお財布と相談です。

  2. 収納マン より:

    アッキーさま
    はじめまして^^
    当ブログの記事がお役に立てましたようで幸いです^^
    アッキーさんもナフコ21スタイルのオリジナルのイトーキのユニットデスクに目を付けられたんですね。お目が高い!^^
    書棚の小引出がちょっと引き出しにくいとのことですが、これはどうも仕方なさそうですね~。
    ブックスタンドに小引出が付いていることもよくありますが、こういうサイズの引出はレールも付いておらず、そのため接地面が広くなりがちで摩擦が大きく、引き出す時にちょっと違和感を感じることが多いですね。
    オリジナル商品は通常、同じ仕様のものが続くことは少ないように思うので、もし同じものを希望されるのであれば同時に2台購入することをオススメしますが、大きさも金額もなかなかのものですので、悩ましいところですね~^^;

  3. 収納マン より:

    アッキーさま
    たびたびすいません。
    「備え付け棚の引き出しの,若干の引き出しにくさが感じられた」というのは、固定袖(3段チェスト)の2段目の引出の開閉がスムーズにいかなかったということですかね?
    そうであれば、確か、このモデルの2段目の引出はシングルレールだったと思うので、この引出の大きさでシングルレールだと確かにちょっと引き出すのが重いかもしれませんね。
    フルスライドレールにしてくれたら良かったですね。

  4. アッキー より:

    早速のコメント,ありがとうございます。収納マン様のおかげなのに,「お目が高い」と言われてなんだか嬉しくなっています。
    おっしゃる通り,備え付け棚とは,固定袖のことでした。でも,許容範囲かなとは思います。レールにもいろいろあるんですね。
    書棚(机と別の)については,これもブログ内の記事にあった,「組み合わせデスクの書棚は奥行きが足りない」とのことを受け,チェックした結果,組み合わせデスクの書棚よりも数㎝は奥行きがありました。このことも結構決め手となりそうです。
    在庫はあるそうなので,お正月特売による割引を期待したいです。

  5. 収納マン より:

    アッキーさま
    あれは地域オリジナル(関東ではここだけ、中部地方ではここだけ、などという商品)か、店舗オリジナルか分かりませんが、特に店舗オリジナルであれば予定数量が捌けそうになくなってくると値引きは期待できますね。
    ナフコのような大型チェーンの場合は1日にたくさんの台数が出るのであまりギリギリまで粘るのは心臓に悪いですが、ちょっとしばらく値段を様子見したり、店員さんとコミュニケーションを取っておくのは楽しいかもしれませんね^^

  6. ayako より:

    はじめまして。
    新小1の男の子の母です。
    ブログを参考にさせて頂き、
    イトーキ、カリモク、浜本と絞り、
    結果、浜本のNO.6のデスクに心を決めました。(大袈裟!?)
    後は、デスク幅と移動袖をどうするか悩み中です。
    デスク幅は、
    100cmは身長150cmの小柄な私でも少し窮屈な気がしたので、
    しばらくはワゴンは収納したままの予定だし、
    ゆとりがあって110cmがいいなと思いながら
    帰宅してメジャーを出してみると、
    お、、結構大きいのね・・・と。
    また、ワゴンに関しては
    当初は天板昇降のAと思っていたのですが、
    浜本はデスク本体にも2つ浅型の引き出しが付いているし、
    収納マンさんも浅いのがいくつあっても・・・とおっしゃっていることもあり、
    Bタイプもいいのでは??と思ってきました。
    3つ下の妹がいるので一定の年齢までは
    2つの机を並べることになると思うのでワゴンは机下のままで、
    中高生なる頃には自室を与えると思いますので
    その際には横に出せたらなと考えています。
    そこで2点質問です。
    ・移動袖Bの使い勝手はずばりどうでしょう?
    ・主流(らしい)100cmをお使いのお子さんは
    窮屈さを感じないのでしょうか?又は慣れるものなのでしょうか?
    長くなってすみません。アドバイスお待ちしております。

  7. 収納マン より:

    ayakoさま
    はじめまして^^
    お!浜本工芸のNo.06デスクですね。うらやましいですね~♪
    ウチも110cm幅ですけど、確かにデカいです^^;
    2台並べているのでもし合わせて20cm短くなったら、もっと横に置いたオープンラックが使いやすかっただろうなと思うこともありますが、子供たちが教材やオモチャをいっぱい並べているのを見ると、やっぱり使用頻度の高いデスクのほうにウェートを置いて正解だったかな、とも思います。
    ご質問の件ですが、まず移動袖B、良いと思います。
    ウチの家の場合で言いますと、通信教材で届くオモチャのような教材がたくさんあるのですが、そういうのってすごく収納がしにくい。浅い引出では入らないモノも多く、オープンラックに積み重ねておくのも不細工なうえに出し入れもしにくい。
    そこで移動袖Bのような中くらいの深さの引出があればやっぱり便利だろうなとは思いますね。
    またウチでは天板昇降機能はほとんど使うことがないので、移動袖Cも良いかなと思ったりもします。
    次の、デスクの幅ですが、100cmはやはり窮屈さもあると思います。一方で慣れるものといえば確かにその通りだとも思います。
    このあたりは体格によっても違いますし、部屋の広さにもよるので何とも言えませんが、私は置けるのであれば110cm以上をオススメします。

  8. ayako より:

    早速のご回答有難うございました!
    110cmあるとお子さんも余裕にもうまれるようですね。
    110cmにするならCも有りかと思っていたので
    Cも良いかなというご意見も参考になりました。
    膨大なアイテムの中からやっと机が決まったと思っても
    まだま付属のものを決めるのに
    パワーが必要なようです。
    バックパネルは60cmのものがパンフに載っているので
    そちらが浜本的には推しなんでしょうが、
    ブックスタンドというのも別にあることから
    本当はどっちがいいの~またまた迷走です。
    収納マンさんのお子様はブックスタンドを付けておられると
    どなたかへのコメントで見かけた気がするのですが、
    ブックスタンドの方が使い勝手がよいのでしょうか?
    あとブックスタンドだとコンセントも3つ付いているので
    別にコンセントを買わなくてもいいのかなと思っていますがいかがなものでしょうか。
    再度の質問になってしまいすみません。
    お時間あるときで結構ですので
    宜しくお願い致します。

  9. 収納マン より:

    ayakoさま
    確かに、本体が決まっても、袖、ブックスタンド、椅子、デスクライト、デスクマットなど、悩みどころはまだまだありますよね~。
    それで悩んでいるうちに、他の机に浮気してしまったり・・・^^;
    パネルかブックスタンドか・・・これも難しいですよね。
    ウチの場合はパネルのようなブックスタンドなんですが、コンセント付きです。
    コンセントは机上にあったほうが、携帯電話を充電したり、鉛筆削り器を使ったり、パソコンを使ったりするときも、プラグの抜き差しが便利ですよね。
    一方でNo.06のバックパネルは、やっぱり見た目の収まりが良いですし、机上も広く見えます。デスクライトを取り付けても影になる部分が少なくて良いですし、実用面でも決して悪くないと思います。
    ウチの子供たちの使い方を見ていたら、バックパネルの幅の広いほうを取り付けて、上にぬいぐるみとかオモチャを並べて、下にテキストを並べ、節電タップの体裁の良いものを机上に置くかなぁと思いますが、そのあたりはayakoさんなりにイメージを膨らませて考えてみてくださいね♪